サイト用日常日記。
無駄なことばかり書いてます。
サイトとは無関係なオタクな感じの内容を書いています。顔文字多用注意。
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ミッションモード、Lv2倒せなかったの倒しました。流歌の方。
Sランクでした。3分もかかったのに?と思ったらトータルポイントでしたか…!
クリアタイムの方かと思ってました。やっとLv3…!
二週目は今十の蝕です。
うっかり勢いでED後妄想文。
全体の内容と真EDの方(ハード以降)のネタバレ含みます。
捏造とかいろいろひどいです。
Sランクでした。3分もかかったのに?と思ったらトータルポイントでしたか…!
クリアタイムの方かと思ってました。やっとLv3…!
二週目は今十の蝕です。
うっかり勢いでED後妄想文。
全体の内容と真EDの方(ハード以降)のネタバレ含みます。
捏造とかいろいろひどいです。
(やっと、思い出せたのに――)
流歌は"帰来迎"を眺めながら、そう思った。父親の顔を思い出したい、そしてそれが過去の記憶を取り戻すことに繋がるだろう―。その思いで、ここまで来たのに。真実は、今の流歌には少し辛い。この島へ来た目的を果たせた、達成感。去り逝く朔夜、父、島の人々、そして、あの人。安堵感、そして哀しみを全身で感じながら流歌は涙を流した。幼い頃の記憶は完璧なものになる―。
「流歌!」
声が聞こえた。そっと目を開けると明るい茶色が目に入った。ピントが合う、視界がはっきりする。「…海、咲?」そう返すと、「倒れているから、心配したじゃない」と返ってきた。そこで流歌は自分が倒れていることに気付いた。海咲が覗きこむのを止めたため、空が見える。星の瞬く月蝕は消え去り、視界に広がるのは淡いオレンジ色。もうすぐ日が昇るのだろう。あたりは静まり返っていた。聞こえるのは風の音、海の波の音。海咲と自分の息使い。帰来迎が成功したのだ。そして終りを迎え、―ここにいるのは、ただ二人。
「…円香は?」
体を起こしながら、流歌は海咲に聞いた。ふと右手を見ると、黒い服を着た人形を持っていた。海咲は、目を伏したまま、何も答えない。思いあたるところは、流歌にもあった。書庫で会った、あの円香。あの円香が真実だと言うのか、流歌は信じたくなくて海咲に問いかけた。重い沈黙は肯定を意味していた。「…そう、なの」流歌が呟いた瞬間、うつむいた海咲の顔からぽたりと涙が零れ落ちた。「たいせつな、ひと」ぽつりと海咲が呟いた。ぐしゃりと手に持っていた紙を握る海咲。それを流歌に渡す。(これ、)紙はこの島に来て何度か拾った円香のメモと同じだった。筆跡も円香のものである。流歌はたいせつなひと、というのは円香から聞いた事があった。私が父の顔を捜しているように、海咲は記憶の中の「たいせつなひと」を探しているのだと。だけれど、円香は怖い、といっていた。海咲がたいせつなひとを思い出してしまうのが、怖い、と。私はその「怖い」の意味がわからなくて、円香に聞いたけれど、円香は困り顔で笑っていたのを思い出した。この手紙の最後は「一緒に死んだら?」で締めくくられている。そこまで読んだ時、海咲が言葉を発した。「あの子、助けてくれたの」「…え?」
「咲いてく、咲いていく感じがしたの、私、だけど円香が助けてくれたの」円香はそんな子じゃなくて結局。「…それで、円香、どうなった、の?」まさか、と嫌な感覚がよぎる。「…金色の光に包まれて、消えて、」…金色の光。数時間前の帰来迎に他ならない。あぁ、円香も、行ってしまったのだ。海咲は言葉を続ける。涙はまだ流れている。「…あの子、笑ってたの」それきり海咲は崩れ落ちて黒い服の人形を抱きしめて声を出して泣く。流歌はただ空を仰ぐ。目を閉じる。頬を伝い落ちる暖かい涙。それを掬いとるような柔らかな優しい風が吹く。『泣かないで、』円香が優しく、微笑んだ気がした―。
朧月館正面玄関。
もう一度そこへ足を運んだ二人。流歌は射影機をそっとそこに置いた。海咲がその横に黒い服の人形を置いた。「…海咲、」「いいの。私は大丈夫、だから海夜が寂しくなったら、円香のところへ行って欲しい、」「…そう、」流歌はそれ以上は何も言わなかった。「…流歌、それは置いていかないの?」それ、と指すのは懐中電灯。朔夜と戦ったあの場所に落ちていたもの。「うん、これは、いいの」幼いあの時、流歌にもう大丈夫だと抱きしめて言ってくれたひと。最後、微笑んでくれたひと。(最後まで、ありがとう。)霊石灯を握り締め朧月館を後にする。日が昇る。じきに船が来るだろう。真実を手に入れて、彼女達は新たな一歩を踏み出す―
流歌は"帰来迎"を眺めながら、そう思った。父親の顔を思い出したい、そしてそれが過去の記憶を取り戻すことに繋がるだろう―。その思いで、ここまで来たのに。真実は、今の流歌には少し辛い。この島へ来た目的を果たせた、達成感。去り逝く朔夜、父、島の人々、そして、あの人。安堵感、そして哀しみを全身で感じながら流歌は涙を流した。幼い頃の記憶は完璧なものになる―。
「流歌!」
声が聞こえた。そっと目を開けると明るい茶色が目に入った。ピントが合う、視界がはっきりする。「…海、咲?」そう返すと、「倒れているから、心配したじゃない」と返ってきた。そこで流歌は自分が倒れていることに気付いた。海咲が覗きこむのを止めたため、空が見える。星の瞬く月蝕は消え去り、視界に広がるのは淡いオレンジ色。もうすぐ日が昇るのだろう。あたりは静まり返っていた。聞こえるのは風の音、海の波の音。海咲と自分の息使い。帰来迎が成功したのだ。そして終りを迎え、―ここにいるのは、ただ二人。
「…円香は?」
体を起こしながら、流歌は海咲に聞いた。ふと右手を見ると、黒い服を着た人形を持っていた。海咲は、目を伏したまま、何も答えない。思いあたるところは、流歌にもあった。書庫で会った、あの円香。あの円香が真実だと言うのか、流歌は信じたくなくて海咲に問いかけた。重い沈黙は肯定を意味していた。「…そう、なの」流歌が呟いた瞬間、うつむいた海咲の顔からぽたりと涙が零れ落ちた。「たいせつな、ひと」ぽつりと海咲が呟いた。ぐしゃりと手に持っていた紙を握る海咲。それを流歌に渡す。(これ、)紙はこの島に来て何度か拾った円香のメモと同じだった。筆跡も円香のものである。流歌はたいせつなひと、というのは円香から聞いた事があった。私が父の顔を捜しているように、海咲は記憶の中の「たいせつなひと」を探しているのだと。だけれど、円香は怖い、といっていた。海咲がたいせつなひとを思い出してしまうのが、怖い、と。私はその「怖い」の意味がわからなくて、円香に聞いたけれど、円香は困り顔で笑っていたのを思い出した。この手紙の最後は「一緒に死んだら?」で締めくくられている。そこまで読んだ時、海咲が言葉を発した。「あの子、助けてくれたの」「…え?」
「咲いてく、咲いていく感じがしたの、私、だけど円香が助けてくれたの」円香はそんな子じゃなくて結局。「…それで、円香、どうなった、の?」まさか、と嫌な感覚がよぎる。「…金色の光に包まれて、消えて、」…金色の光。数時間前の帰来迎に他ならない。あぁ、円香も、行ってしまったのだ。海咲は言葉を続ける。涙はまだ流れている。「…あの子、笑ってたの」それきり海咲は崩れ落ちて黒い服の人形を抱きしめて声を出して泣く。流歌はただ空を仰ぐ。目を閉じる。頬を伝い落ちる暖かい涙。それを掬いとるような柔らかな優しい風が吹く。『泣かないで、』円香が優しく、微笑んだ気がした―。
朧月館正面玄関。
もう一度そこへ足を運んだ二人。流歌は射影機をそっとそこに置いた。海咲がその横に黒い服の人形を置いた。「…海咲、」「いいの。私は大丈夫、だから海夜が寂しくなったら、円香のところへ行って欲しい、」「…そう、」流歌はそれ以上は何も言わなかった。「…流歌、それは置いていかないの?」それ、と指すのは懐中電灯。朔夜と戦ったあの場所に落ちていたもの。「うん、これは、いいの」幼いあの時、流歌にもう大丈夫だと抱きしめて言ってくれたひと。最後、微笑んでくれたひと。(最後まで、ありがとう。)霊石灯を握り締め朧月館を後にする。日が昇る。じきに船が来るだろう。真実を手に入れて、彼女達は新たな一歩を踏み出す―
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